戦後社会から見る精神遍歴 〜団塊世代の奮起〜
団塊世代とは、1947年〜1949年に生まれた人たちを指す特別な言い方で、
広くは戦後約10年間に生まれた人たちを指します。
何故かこの世代はいつもクローズアップされがちになっている気がしますが、
戦後の混乱から日本を軌道に乗せたのはまさにこの世代であるから、
特別扱いされても、ある意味納得ができますよね。
団塊世代は、戦後荒廃化した日本を立ち直らせるために尽力してきた
人々であり、また第一次ベビーブームが団塊世代を指すように、
非常に大人数の世代でもあります。
団塊世代はまた、大規模な教育改革を推進しました。
戦後の日本人の高校進学者は2人に1人、大学進学者は10人に1人だったのが、
75年には高校進学者が10人中9人、大学進学者は10人に4人にまでなったのです。
この団塊世代の活躍は、国際社会で日本の地位を上げるだけのことは
確かにあったと思います。
しかし、今、団塊世代が育てた世代が、今度は子供の教育をする番になり、
同時に「いじめ問題」「お受験」「少年犯罪」という言葉が頻繁に
使われるようになりましたよね?
団塊世代が育てた子供たち親の側になり、育児ノイローゼという言葉も
頻繁に使われるようになるほど悩むようになった・・・。
一体どこで何があったのでしょうか?
確かに団塊世代は今の日本を形成してきた、私たちの誇りです。
しかし、その一方で、団塊世代が施した教育に、後の日本が精神的に
悩む原因の何かが隠されているような気がしてしまうのは、
私だけではないような気がします。