抑うつ症状・うつ病とは
「うつ」という言葉は、うつ病にかかっていなくても広く使われる言葉ですが、
その意味を明確に説明するのは、実際のところかなり難しいことです。
勿論、憂鬱でマイナス思考の日々が続くのですが、問題は、自分に起こった
問題が解決されても憂鬱感が残り、それにより食欲減退、不眠症、吐き気なども
併発させてしまうことです。
単純に憂鬱気分だけでなく、むしろそのほかの症状が出てきた時に初めて、
自分に対してうつ病の疑いを向けた方がいいでしょう。
人がうつ病になった時には、脳内物質のアドレナリンやドーパミンが欠如する
ようになります。
つまり、脳内の病気とも呼べます。
この場合は、単純に辛かった過去を忘れても立ち直ることが不可能になり、
それらの物質の値を上げるべく治療が必要となってきます。
ただ、その物質の不足は目に見えないので、周りからは「怠慢になった」
「笑わなくなった」と言われ、誤解されがちになります。
そして、自分でもそんな気がしてしまうのが最も怖いことです。
自分が、憂鬱気分のほかにも、明らかに痩せた、全く眠れないなどの症状が
出てきたら、迷わず医療機関を受診すべきだと言えます。
愛する人が亡くなって悲しい、そこまでは自分自身で解決していくことが
できる範囲かも知れません。
しかしそれ以上に、憂鬱感が長引き、食事も睡眠も取れず、自分の考えている
ことがまとまらない、という症状が出だしたらうつ病治療という、一歩踏み込んだ
ステップに進むことを検討したほうが良いでしょう。