リストカット症候群
リストカット症候群は、統合失調症患者に、一番多く見られる疾患の一つです。
リストカット症候群(手首自傷症候群)とは、刃物で手首に傷をつける
自傷行為ですが、自殺願望があっても自殺するケースは殆どありません。
つまり、死にたいという願望と死にたくないという願望の狭間で、
このような行動を取ってしまうということが考えられます。
リストカットをしたいという願望はほぼ衝動的に起こるもので、計画性の
あるものではありません。
このため精神コントロールが難しく、癖になると何度でも繰り返す傾向が
あります。
では、なぜリストカットへの衝動にかられるのか?
勿論これは精神医学的なことで、明確には原因を特定できないものでは
ありますが、簡単に言えば「過去への執着、未卒業」ということが
考えられます。
親から構ってもらえなかった、あるいは虐待を受けたという子供が、
一定の年齢になるとリストカット行為を始めます。
リストカットは、目に見えやすい傷ですが、これは心の傷を表している
とも言われます。
つまり、心の傷を、よりわかりやすい形で示すことで、親や周りに自分の
存在を気づいてもらいたいのです。
普通、人間は親元から自立していくものですが、幼少期の傷ついた過去が
原因で自立にまで至ることなく、親への執着を続けてしまう。
いつまでも親に振り向いてほしいと願ってしまう究極の手段が
リストカットとも言われています。
ですから、このような行動の裏には必ず家庭環境が絡んでいると考えて
間違いないでしょう。
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