電気けいれん療法
電気けいれん療法とは、頭(前頭葉の上辺り)から電流を流して体にショックを
与えて行う治療法です。
ちょっと、怖い感じがしますね。
しかし、この療法は、特にうつ病患者に対して行うと、劇的な回復が見られる
ことが証明されているのです。
そして、一般的に「電気ショック」と聞くと、怖くて引いてしまう人もいると
思いますが、実際には周りで言われているほどのリスクはありません。
麻酔技術の発達で、患者は寝ていながら安全に治療が完了できることも
ありますし、筋弛緩剤も使われるようになったので安全面での保証は
格段に上がったのです。
また、電流の質も2000年以降副作用の少ないものに移行されています。
治療開始の前段階では、抗うつ剤は不整脈の原因になる場合が多く、
処方から外すなどの処置が取られます。
薬物の調整が済んでところで電気けいれん療法の始まりです。
電気けいれん療法での副作用で代表的なものは、骨の損傷などです。
これは、電気けいれんを与えると筋肉がけいれんし、その影響で骨を損傷
させてしまうこともある、ということが原因のひとつにあります。
電気けいれん療法は、多くの人に有効な治療法ではありますが、
近年この治療法を「薬物療法が効かないときに使う安直な方法」という意見で、
勧めない医者もいるということなので、全ての精神科が設けられている病院で
受けられるものでもないようです。